2025年上半期の

東南アジア投資・M&A動向レポート

2025年上半期の東南アジアの投資・M&A動向に関するレポートを公表いたしました。宜しければご覧頂ければ幸いです。

主なポイントは以下となります。

■日系企業によるM&A動向
2025年上半期における日系企業による東南アジア企業のM&A実績は、件数は21件と前年同期比28%減、金額はUS$309Mで63%減であった。グローバルな関税政策の不透明感や一部国での政治環境の変化を背景に投資家は慎重姿勢に。一方で日本国内M&Aは引き続き活況であり、東南アジアでの減速は一時的と見られる

■日系企業によるマイノリティ出資・スタートアップ投資
マイノリティ出資・スタートアップ投資は45件で、前年同期比22%減、金額はUS$569Mで7%増。全体の調達環境は厳しいものの、エンタープライズ基盤やB2B型の企業が投資を呼び込み、依然としてフィンテック分野の強さも目立った

■投資家による投資先の選別が加速
スタートアップのファンディング・ウィンターが続く中、資金調達できる企業とそうでない企業の差がより鮮明になりつつある。また、VCではなくPEによるグロース資金の提供や、PE資金をバックにした新たなモデルも目立ち始めている。今後はB2Bやエンタープライズ基盤、フィンテックのような“粘り強い”分野に資金が集中する可能性が高い

■IPO市場の二極化
東南アジア全体ではIPO件数が減少したが、マレーシアのみは内需企業の成長を背景にIPOが増加。「例外市場」として存在感を強めた